市立恵那病院とともに産科救急対応を共有し、地域を守っていきたい。恵那市消防本部救急隊員
市立恵那病院とともに産科救急対応を共有し、
地域を守っていきたい。恵那市消防本部救急隊員
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恵那市消防本部 消防課 救急係 係長 消防司令補安藤進
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恵那市消防本部 消防課 救急係 消防司令補松原健介
地域のために、より高度な産科救急対応を学びたい
恵那市における産科・周産期傷病者搬送人員は、2014年度が5件、2015年度が7件と、全救急搬送人員の1%にも満たない数字です。しかし、事案が少ないがゆえ、私たちは病院前産科救急の対応に触れる機会が少なく、日頃から繰り返し訓練が必要であると感じております。市内に分娩を扱う医療機関がないということは、市民の皆様にとって不安が大きいだけでなく、私たちも産科医から直接指導が受けられない状況が続いておりました。 当消防本部から一番近い「市立恵那病院」に産婦人科が開設されることで、私たちの産科救急対応における学びが広がり、救急隊員としての成長につながることに喜びを感じております。
安全なお産を目指して、地域が一つのチームになる
当消防本部では、地域における救急救命体制強化のため、毎月1回、市立恵那病院にて『救急症例検討会・勉強会』を開催しております。 そのような学びの場を通して、医師や職員の皆さんとはお互いが顔の見える関係が構築されており、昨年の市立恵那病院への搬送人員は、全体の半数を上回る1,229名にものぼりました。これは、「恵那市の救急チーム」として、日頃から消防、病院間での訓練活動が実を結んだ結果だと思います。市町村の合併により、広い市域をもつ恵那市では、搬送に時間がかかる地域もあり、搬送中の車内でお産がはじまってしまうケースもないとは言い切れません。市立恵那病院の産婦人科スタッフとは、しっかりと緊急時の対応について共有し、地域のお産をチームで守っていきたいと思います。