令和6年度 市立恵那病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 124 28 52 71 91 126 237 556 691 456
・当院の一般病棟を退院された患者様の年齢を10歳刻みに集計したものです。
・年齢は入院時の年齢により集計しています。

<解説>
当院では60代以上の患者様が全体の約80%を占めています。また、90代以上の超高齢者が全体の約19%を占めおり、地域の高齢化を反映しています。
前年度と比べ全体の退院患者数は3%減少しましたが、30代以下の退院患者数が14%程度増加しました。そのなかでも新生児の患者数が多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 106 18.46 17.33 4.72% 87.58
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 99 17.46 16.40 3.03% 87.71
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 92 15.70 13.66 5.43% 81.57
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 80 23.23 20.78 2.50% 87.33
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 73 2.08 2.57 0.00% 65.82
<解説>
心不全が1位となりました。平均年齢が87.6歳となっていることからも、高齢者の入院が多いことがわかります。歳をとることにより心臓のはたらきが悪くなることで、心臓から血液を全身に十分に送り出せない状態になりやすくなります。
その他では、2位に肺炎、3位に尿路系の疾患、4位に誤嚥性肺炎、5位に大腸ポリープ切除術となっていますが、どの疾患も当院は平均年齢が高くなっており高齢者の入院が多くなっています。
高齢者になると治療目的の疾患の他に基礎疾患がある場合が多く、入院中に基礎疾患の治療も行った場合入院日数が全国平均より長くなる場合があります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 38 5.11 6.11 2.63% 0.00
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 17 4.53 5.61 0.00% 4.29
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 10 3.20 5.55 0.00% 5.80
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) - - 6.22 - -
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - 11.83 - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
1位に新生児の疾患が入りました。このDPCでは主に新生児黄疸による入院があげられます。新生児黄疸には特別な光線を当てる光線療法を行い、約5日間で退院となります。同じ疾患でも出生時体重により別DPCになっています。
2位は肺炎、3位はウイルス性腸炎による入院がランクインしました。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 45 7.98 9.83 0.00% 80.89
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 45 4.47 7.99 0.00% 72.60
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 42 37.95 19.16 2.38% 81.71
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 28 6.93 4.54 0.00% 68.07
010290xxxxxxxx 自律神経系の障害 20 5.90 4.87 0.00% 78.75
<解説>
頭部外傷が上位となっています。頭部外傷は、受傷直後は何事もなくても、遅れて頭痛やめまい等の症状があらわれる場合があります。このような場合に対応するために当院では、頭部外傷の患者様に経過観察入院をお勧めしています。傷を縫合した場合は7~8日間の入院、手術なしの場合は4~5日間の入院となっています。
3位には胸骨、椎骨の骨折(圧迫骨折)が入りました。骨粗鬆症などによりもろくなった胸椎や腰椎が押しつぶされるように骨折した状態です。コルセットで固定したり、安静を保ちながら痛み止めによる治療を行います。
4位には鼠径ヘルニア(脱腸)に対して手術を行った場合の入院が入りました。多くの場合、脱出してしまった腸を元に戻し、人工の繊維布を使って固定します。
5位には自律神経系の障害(失神等)が入りました。失神等による経過観察入院をお勧めしています。CTやMRIを使って、失神の原因を調べます。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 144 2.00 4.29 0.00% 76.67
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 58 2.00 2.49 0.00% 75.57
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 19 2.00 2.74 0.00% 72.16
020250xx97xxxx 結膜の障害 その他の手術あり - - 2.81 - -
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり - - 3.08 - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
白内障による入院が上位になりました。当院では、決められたスケジュール表(クリニカルパス)に沿って、1泊2日の白内障手術を行っています。
一度の入院で両眼の手術を行う場合のほか、片眼手術を行い、退院日から7日以内に再入院し、もう片方を手術した場合が1位の両眼に分類されます。
3位の眼瞼下垂症による入院も、クリニカルパスに沿って、1泊2日の入院治療を行っています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 16 6.81 5.88 0.00% 43.06
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 11 8.09 19.47 9.09% 28.55
120140xxxxxxxx 流産 10 1.20 2.44 0.00% 34.80
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり - - 7.74 - -
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 手術なし - - 10.29 - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。
・正常分娩はDPC対象外のため当集計に含まれていません。

<解説>
当院は、恵那市内における分娩施設の開設を求める市民の声を受け、平成29年度より産婦人科を開設しました。
1位に子宮筋腫に対する腹腔鏡を使った子宮全摘術がランクインしました。
2位、3位には早産や流産などの産科疾患が入っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - - -
大腸癌 - - 17 14 - - 1 8
乳癌 - 12 - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - - -
肝癌 - - - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌についてUICCのTNMから示される病期分類について患者数および再発患者数を集計したものです。
・集計期間中に入退院を繰り返した場合はその都度患者数にカウントされます。
・癌のStageはⅠ→Ⅱ→Ⅲ→Ⅳと数字が大きくなるにつれて進行した状態となります。
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。
・各癌において、Stage別患者数が全て10件未満の場合、病期分類基準及び版数にも"-"が表示されます。

<解説>
患者数としては大腸癌が最も多く、次いで乳癌となっています。入退院を繰り返した場合は、その都度患者数にカウントされるため、がん化学療法を行っているStageⅢやⅣの患者数が多くなります。
当院では診断から手術や抗がん剤治療といった治療、術後のケアまで一貫して行うことができ、入院だけではなく外来でも抗がん剤治療を行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 23 8.48 54.83
中等症 71 13.87 78.90
重症 26 19.04 86.38
超重症 - - -
不明 - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。
・A-DROPスコアにより重症度別の患者数を集計しています。

<解説>
重症度が高くなるほど平均在院日数が長くなりやすい傾向にあります。中等症や重症の平均年齢が高くなっていることからも、高齢者は重症化しやすいことがわかります。
当院で最も多かった分類は中等症で、全体の約57%を占めており、13~14日間の入院治療を行っています。
昨年度と比べ約7%程度、肺炎患者数が増加しました。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 39 31.97 85.85 5.26
その他 18 70.61 76.17 1.75
・脳梗塞の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。
・発症日から「3日以内」と「その他」を分けて集計しますが、どちらか一方が10件未満の場合、合計した数値を表示します。

<解説>
脳梗塞は早期治療が重要です。
当院では、脳梗塞患者の約68%にあたる患者様が発症から3日以内に治療を開始しています。他の医療機関で急性期を脱した患者様の紹介入院が増加したため、発症から3日以降の患者数が増加しました。
当院は回復期リハビリテーション病棟を有しており、発症前と同じ生活が送れるようにリハビリテーションを行っております。そのため平均在院日数が長くなりやすい傾向にあります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 73 0.00 1.08 0.00% 65.82
K735-4 下部消化管ステント留置術 - - - - -
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの - - - - -
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの - - - - -
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 - - - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満)が最も多くなっています。内視鏡を用いて大腸内のポリープを切除する手術です。切除したポリープを検査し、早期がんの発見・予防に役立てます。当院では決められたスケジュール表(クリニカルパス)に沿って、1泊2日の経過観察入院をしていただいております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 32 0.72 4.97 0.00% 62.03
K4765 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの 16 1.00 7.75 0.00% 64.75
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 14 1.50 5.57 0.00% 60.36
K7193 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 14 11.14 22.64 0.00% 79.14
K7434 痔核手術(脱肛を含む。) 根治手術(硬化療法(四段階注射法によるもの)を伴わないもの) - - - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
1位は鼠径ヘルニア手術です。成人だけでなく、小児の手術例もあります。予定手術の場合、入院当日又は入院翌日には手術が行われます。
2位は乳癌に対する癌の切除術です。当院では決められたスケジュール表(クリニカルパス)に沿って入院翌日に手術を行い、8日間の入院をしていただいております。
3位には腹腔鏡を使った胆嚢摘出術と、結腸癌の切除術が入っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 202 0.00 1.00 0.00% 76.36
K2193 眼瞼下垂症手術 その他のもの 10 0.00 1.00 0.00% 73.00
K2191 眼瞼下垂症手術 眼瞼挙筋前転法 - - - - -
K0111 顔面神経麻痺形成手術 静的なもの - - - - -
K212 兎眼矯正術 - - - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
1位の水晶体再建術は、白内障で濁った水晶体を取り除いて、眼内レンズに置き換える手術です。当院では決められたスケジュール表(クリニカルパス)に沿って、1泊2日の入院治療を行っています。
2位の眼瞼下垂症手術は、加齢などの原因により垂れ下がったまぶたを持ち上げる手術です。こちらもクリニカルパスに沿って、1泊2日の入院治療を行っています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 11 1.00 5.00 0.00% 48.64
K9091イ 流産手術 妊娠11週までの場合 手動真空吸引法によるもの - - - - -
K867 子宮頸部(腟部)切除術 - - - - -
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 - - - - -
K861 子宮内膜掻爬術 - - - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
・腹腔鏡を使用した子宮を摘出する手術が1位になりました。腹腔鏡手術はお腹を大きく切らずに小さな穴をあけ、そこから器具を挿入して行う手術です。傷が小さくすむため早期退院が可能となります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
・感染症や合併症の症例数、発生率を示したものです。
・播種性血管内凝固症候群や敗血症に陥りやすい疾患郡も存在するため、「入院契機病名」と「最も医療資源を投入した傷病名」が同一の場合と、異なる場合で集計しています。

<解説>
当指標に該当する患者数が全て10件未満のため規定により詳細は公表しておりません。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
93 86 92.47%
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。
(分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数/肺血栓塞栓症の発症リスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数)×100

<解説>
肺血栓塞栓症とは、血液のかたまり(血栓)等が血液の流れにのって肺の動脈に運ばれ血管が詰まってしまう病気です。
肺動脈が詰まると、酸素を取り込めなくなったり心臓から血液を押し出せなくなりして、突然死の原因になることもあります。
手術は、長い時間ベッドに横たわり同じ体勢をとり続けるため、血流が悪くなり血液のかたまり(血栓)ができやすくなります。
そのため、血栓予防として弾性ストッキング等を穿くことにより肺血栓塞栓症の発生率を下げることにつながります。
当院は、リスクレベルが「中」以上の手術を実施した患者様93名の内、86名に対して肺血栓塞栓症の予防対策を行っており、実施割合は92.47%と高い割合となっています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
536 429 80.04%
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。
(分母のうち、血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数/血液培養オーダー日数)×100

<解説>
血液培養は採血した血液中に存在する菌を培養(育て)し、検出する検査です。検出した細菌を明らかにすることは、感染症の原因特定になるだけでなく、有効な抗菌薬を選択するために有効な手段となります。
また、2セットの検査を行うことで、皮膚等の常在菌と血液中の細菌との判断や、より多くの血液を培養することで感度を上げることができるため実施率は高い方がいいとされています。
当院の血液培養2セット実施率は80.04%となっており、昨年より7%程増加しています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
154 135 78.66%
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。
(分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数/広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数)×100

<解説>
広域スペクトル抗菌薬は広範囲の細菌に対して効果のある抗菌薬ですが、耐性菌を発生させやすいため、必要最低限の使用に留める必要があります。
そのためには、細菌培養検査を行い、最も効果のある抗菌薬を調べることが必要です。当指標は、広域スペクトル抗菌薬が処方された患者に対して細菌培養検査を行った割合を算出したもので、当院の実施率は87.66%となっています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
30887 101 3.27‰
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。(千分率として表示しています)
(退院患者に発生した転倒・転落件数/退院患者の在院日数の総和)×1000

<解説>
入院中は環境の変化に加え、疾患や運動機能の低下によって思いがけない転倒・転落事故が起こることがあります。
この項目は医療機関の規模や性質ごとに異なるため、他の医療機関との単純比較は困難といえますが、当院の発生率は3.27‰となっています。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
30887 25 0.81‰
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。(千分率として表示しています)
(退院患者に発生したインシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数/退院患者の在院日数の総和)×1000

<解説>
発生した転倒・転落事例のうち、影響度分類が「重度」以上の患者の発生率について集計した指標です。
具体的に「重度」とは、濃厚な処置や治療を要した(バイタルサインの高度変化、人工呼吸の装着、手術、入院日数の延長、骨折など)場合です。
特に高齢患者においては、転倒による治療を必要とする場合があります。
この項目は医療機関の規模や性質ごとに異なるため、他の医療機関との単純比較は困難といえますが、当院の発生率は0.81‰となっています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
102 102 100.00%
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。
(分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与された手術件数/全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数)×100

<解説>
手術部位感染症の予防を目的として、手術開始前の適切なタイミングで抗菌薬を投与することにより、感染のリスクを減らし、入院期間の短縮や医療費の削減に繋がるとされています。
この項目は医療機関の規模や性質ごとに異なるため、他の医療機関との単純比較は困難といえますが、当院の投与率は100%となっており、すべての患者について予防投与をなっています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
- - -
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。
(褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の発生患者数/退院患者の在院日数の総和)×100
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
褥瘡は、一般的に「床ずれ」といい、寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。
当院は、分子に当たる褥瘡の発生患者数が10件未満であるため、規定により詳細は公表しておりませんが、褥瘡発生患者数が非常に少ないといえます。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
1771 1729 97.63%
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。
(分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数/65歳以上の退院患者数)×100

<解説>
入院早期の栄養アセスメントの実施は、患者の低栄養状態などを早期に評価し、適切な栄養介入を行うことで、在院日数の短縮、予後改善につながります。
この項目は医療機関の規模や性質ごとに異なるため、他の医療機関との単純比較は困難といえますが、当院の実施率は97.63%と高くなっています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
30887 502 1.63%
・集計値は全病院共通の式(下記の式)で算出した値です。
(分母のうち、身体的拘束日数の総和/退院患者の在院日数の総和)×100

<解説>
転倒・転落防止、点滴やチューブの抜去等患者様本人の安全確保や事故防止として、患者様の身体または衣服に触れる用具を使用し、一時的に身体を拘束して運動を抑制する行動の制限を身体的拘束といいます。
医療機関の規模や性質ごとに異なるため、他の医療機関との単純比較は困難といえますが、当院の実施率は1.63%と低くなっています。
更新履歴