令和3年度 市立恵那病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 131 57 77 122 148 188 285 651 706 394
・当院の一般病棟を退院された患者様の年齢を10歳刻みに集計したものです。
・年齢は入院時の年齢により集計しています。

<解説>
当院では60代以上の患者様が全体の約74%を占めています。また、90代以上の超高齢者が全体の約14%を占めおり、地域の高齢化を反映しています。
昨年度は新型コロナウイルスの影響で退院患者数が減少していましたが、今年度は前年度比退院患者数が113%と増加しました。特に増加が大きかった年代は10歳~19歳で、昨年度比約172%の増加となりました。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 117 2.00 2.65 0.00 64.59
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 102 13.71 13.14 1.96 81.31
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 97 16.04 17.35 10.31 86.46
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 69 24.30 20.57 8.70 84.49
060335xx99x00x 胆嚢炎等 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 47 15.94 10.94 10.64 78.26
<解説>
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術での入院が1位となりました。1泊2日のクリニカルパスを使用しており、当院の平均在院日数は全国平均と比べて短くなっています。
その他では、2位に尿路系の感染症、3位に心不全、4位に誤嚥性肺炎、5位に胆嚢炎となっていますが、どの疾患も平均年齢が75歳以上となっており高齢者の入院が多いことがわかります。
高齢者になると治療目的の疾患の他に基礎疾患がある場合が多く、入院中に基礎疾患の治療も行うことで、入院日数が全国平均より長くなる場合があります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 33 5.18 6.13 6.06 0.00
060380xxxxx00x ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 5.53 - -
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - 11.01 - -
030270xxxxxxxx 上気道炎 - - 4.78 - -
150070x0xx01xx 川崎病(2歳以上) 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり - - 9.90 - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
1位には新生児の疾患が入りました。このDPCでは主に新生児黄疸による入院があげられます。新生児黄疸には特別な光線を当てる光線療法を行い、約5日間で退院となります。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 65 2.20 8.30 1.54 48.06
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 64 5.05 9.78 0.00 59.61
010290xxxxxxxx 自律神経系の障害 35 4.49 5.61 0.00 74.43
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 25 9.56 9.00 4.00 79.48
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 19 7.95 4.74 0.00 67.37
<解説>
頭部外傷が上位となっています。頭部外傷は、受傷直後は何事もなくても、遅れて頭痛やめまい等の症状があらわれる場合があります。このような場合に対応するために当院では、頭部外傷の患者様に経過観察入院をお勧めしています。手術なしの場合は約2日間の入院、傷を縫合した場合は約5日間の入院となっています。
3位には自律神経系の障害(失神等)が入りました。こちらも経過観察入院をお勧めする場合があります。CTやMRIを使って、失神の原因を調べます。
4位には腸閉塞が入りました。このDPCは絶飲食などで保存的に治療をした入院が対象となります。
5位には鼠径ヘルニア(脱腸)に対して手術を行った場合の入院が入りました。多くの場合、脱出してしまった腸を元に戻し、人工の繊維布を使って固定します。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 26 58.62 25.32 0.00 88.00
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 13 31.92 19.34 0.00 78.77
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 - - 23.02 - -
160800xx99xxxx 股関節・大腿近位の骨折 手術なし - - 15.02 - -
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし - - 4.99 - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
股関節大腿近位(足の付け根)骨折の人工骨頭挿入術の件数が最も多く、次いで胸椎・腰椎の圧迫骨折の件数が多くなっています。年を重ねると骨がもろくなり、骨折しやすくなります。実際、当院の股関節大腿近位骨折、胸椎・腰椎の圧迫骨折の平均年齢はどちらも75歳以上と高齢です。
当院は回復期リハビリテーション病棟を有しており、お家に帰っても受傷前の生活が送れるようにリハビリを行っているため、入院日数が全国平均より長くなりやすい傾向にあります。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 136 1.99 2.71 0.00 76.40
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 69 2.00 4.83 0.00 75.61
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 - - 5.36 - -
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり - - 3.25 - -
・当診療科では上位4つの診断群分類しかなかったため、5位は空白となっています。

<解説>
当院では、決められたスケジュール表(クリニカルパス)に沿って、1泊2日の白内障手術を行っています。
片眼手術を行い、退院日から7日以内に再入院し、もう片方を手術した場合は2位の両眼に分類されます。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 19 7.00 6.04 0.00 46.89
120165xx99xxxx 妊娠合併症等 手術なし 18 7.44 11.16 0.00 29.89
120260xx99xxxx 分娩の異常 手術なし - - 4.72 - -
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし - - 4.34 - -
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし - - 21.53 - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。
・正常分娩はDPC対象外のため当集計に含まれていません。

<解説>
当院は、恵那市内における分娩施設の開設を求める市民の声を受け、平成29年度より産婦人科を開設しました。
1位に子宮筋腫に対する腹腔鏡下子宮全摘術、2位に妊娠に伴って発症する妊娠高血圧や悪阻などの疾患がランクインしました。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - 12 - - 1 6,8
大腸癌 - - 14 - 11 - 1 6,8
乳癌 - - - 16 - - 1 6,7,8
肺癌 - - - - - - 1 6
肝癌 - - - - - - 1 6,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌についてUICCのTNMから示される病期分類について患者数および再発患者数を集計したものです。
・集計期間中に入退院を繰り返した場合はその都度患者数にカウントされます。
・癌のStageはⅠ→Ⅱ→Ⅲ→Ⅳと数字が大きくなるにつれて進行した状態となります。
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
患者数としては大腸癌が最も多く、次いで乳癌となっています。入退院を繰り返した場合は、その都度患者数にカウントされるため、がん化学療法を行っているStageⅢやⅣの患者数が多くなります。
当院では診断から手術や抗がん剤治療といった治療、術後のケアまで一貫して行うことができ、入院だけではなく外来でも抗がん剤治療を行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 48 17.46 80.40
重症 12 18.33 84.50
超重症 - - -
不明 - - -
・A-DROPスコアにより重症度別の患者数を集計しています。
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
重症度が高くなるほど平均在院日数が長くなりやすい傾向にあります。中等症や重症の平均年齢が高くなっていることからも、高齢者は重症化しやすいことがわかります。
当院で最も多かった分類は中等症で、全体の約67%を占めており、約17日間の入院治療を行っています。
新型コロナウイルスの影響でマスク、手洗い、うがい等の感染対策が日常的に行われるようになったため、昨年度は当指標に関連する肺炎患者数が大きく減少しました。今年度も肺炎患者数は横ばいですが、昨年度より平均年齢が上がった影響で平均在院日数が約2日長くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 57 30.91 82.53 4.41
その他 11 28.64 77.91 1.47
・脳梗塞の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示したものです。

<解説>
脳梗塞は早期治療が重要です。
当院では、脳梗塞患者の約84%にあたる患者様が発症から3日以内に治療を開始できています。当院は回復期リハビリテーション病棟を有しており、急性期を脱した脳梗塞の患者様に対して、発症前と同じ生活が送れるようにリハビリテーションを行っております。そのため平均在院日数が長くなりやすい傾向にあります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 80 0.00 1.01 0.00 63.40
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) - - - - -
K735-4 下部消化管ステント留置術 - - - - -
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純) - - - - -
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) - - - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術が最も多くなっています。内視鏡を用いて大腸内のポリープを切除する手術です。切除したポリープを検査し、早期がんの発見・予防に役立てます。当院では決められたスケジュール表(クリニカルパス)に沿って、1泊2日の経過観察入院をしていただいております。
新型コロナウイルスの影響で昨年度に引き続き手術件数が減少している状態です。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 19 1.05 5.63 0.00 53.74
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 17 2.12 5.18 0.00 67.94
K7193 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 14 4.64 22.50 0.00 74.86
K7181 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの - - - - -
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 - - - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
腹腔鏡を使った胆嚢摘出術が1位となりました。腹腔鏡手術は開腹手術と比べると切開範囲が小さいため、より短い期間での退院が可能です。
2位は鼠径ヘルニア手術です。成人だけでなく、小児の手術例もあります。予定手術の場合、入院当日又は入院翌日には手術が行われます。
3位には結腸癌に対する癌の切除術が入っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 24 2.88 52.33 0.00 88.33
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 11 2.09 36.27 0.00 74.91
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 - - - - -
K0732 関節内骨折観血的手術 胸鎖、手、足 - - - - -
K0731 関節内骨折観血的手術 肩、股、膝、肘 - - - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
主に大腿骨頚部骨折に対する手術が上位2つを占めており、平均年齢からもわかるように高齢者が多くなっています。高齢者の大腿骨頚部骨折でも、手術を行うことにより寝たきりになるのを防いだり、感染症の予防を図ることができます。
手術後は、回復期リハビリテーション病棟へ転棟し、リハビリテーションを行う場合があるため、平均術後日数が長くなる傾向にあります。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 204 0.00 1.00 0.00 76.08
K224 翼状片手術(弁の移植を要するもの) - - - - -
K2821イ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 縫着レンズを挿入するもの - - - - -
K2822 水晶体再建術 眼内レンズを挿入しない場合 - - - - -
・当診療科では上位4つの手術しかなかったため、5位は空白となっています。

<解説>
当院では白内障で濁った水晶体を取り除いて、眼内レンズに置き換える手術を行っています。決められたスケジュール表(クリニカルパス)に沿って、1泊2日での退院となります。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 23 1.00 5.04 0.00 50.87
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの - - - - -
K867 子宮頸部(腟部)切除術 - - - - -
K861 子宮内膜掻爬術 - - - - -
K866 子宮頸管ポリープ切除術 - - - - -
・患者数が10件未満の場合"-"が表示されます。

<解説>
・腹腔鏡を使い、子宮を摘出する手術が1位になりました。腹腔鏡手術はお腹を大きく切らずに小さな穴をあけ、そこから器具を挿入して行う手術です。傷が小さくすむため早期退院が可能となります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
・感染症や合併症の症例数、発生率を示したものです。
・播種性血管内凝固症候群や敗血症に陥りやすい疾患郡も存在するため、「入院契機病名」と「最も医療資源を投入した傷病名」が同一の場合と、異なる場合で集計しています。

<解説>
当指標に該当する患者数が全て10件未満のため規定により詳細は公表しておりません。
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